アイカツオンパレード! 20 話『輝け☆ご当地アイドル』

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

北は北海道から、南は沖縄まで。集まれ!ご当地アイドル!っていう感じの回。

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まぁ北海道よりフィンランドの方が緯度が高いんですけどね。 

 

 

 

ゴシックの時同様、関係ありそうな要素をただ放り込んで一括処理みたな感じ(邪推)。 ていうかぶっちゃけ次回もそうなるのでは?感が否めない。 そうすると 20 話まで話数調整ということになるから、残り 5 話くらいで畳みに入るんだろうか。

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まぁ、虚無であった。
ここ数話の個人的な感想として、15-16 話は非常にいいお話だったと思うが、17・19 話は虚無、間に挟まれた勝負回だったはずの 18 話は非常に詰め込みすぎてドラマを消化しきれなかった という感じがある。そんな流れでの 20 話なので(次回予告からこういうふうになることはある程度予想できたとはいえ)、まぁ正直結構寂しい。もっと熱くて重くてしっかり足のついたドラマをガツガツ食いたいと思ってしまう。

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まぁ、お話の傾向が徐々に "デザイナー" から "アイドル" の方に向いてきているって点だけは、唯一いいところと言えるかもしれない。今までの中で "アイカツ!アイドル" らしかったお話って、ツバサ先輩に怒られた 6 話と、いちごちゃんと出会った 7 話と、サンメガミに学んだ 15 話くらいしか思い浮かばないしな……。

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「お前があいねの存在感が薄いっていうから出番増やしといたぞ」と言わんばかりの力技(妄想)。らきちゃんとバディを組むことで一話丸々の出番を貰えてました。

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今回もあいねちゃんは元気で可愛かったです。出番増えてよかったね。  

 

 

 

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このイベントがどういう経緯で企画されたのか、準備段階ではどんなことがあったのか、どのようにイベントを進行していたのか等々、そういったことは相変わらず描かれない。ただ、ユウちゃん + ののリサの 3 人が牛に道を阻まれ遅れそうになったので、らきちゃん(となこニコ)が迎えに行くっていう それだけのお話である。

 

初期いちご以上のノーブレーキング情動主義と、いいこと占いの擬人化かよってくらいの超絶ポジティブによって、良縁とか結果が出たりしたこととかを「"ラッキーである" と認識している」というのが正しい理解かもしれない。

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今までのらきちゃんの "ラッキー" は、情動主義と超ポジティブ思考が掛け合わさったことによる産物だと解釈してきた。なので今回の様な何もせずとも結果が転がってくるような、ある種 "純粋な" ラッキーてのは初めて観たような気がする。

それ自体はただのキャラ付けってことで良かったが、その影響でドラマが作りづらくなってるように感じた。今までのは "ラッキー" が起きるまでにらきちゃんが突っ走って、何かが起きて、頑張って、結果が出て、それをラッキーと解釈するっていう形であり、それがそのままエピソードの骨子を成すドラマとなっていた。

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しかし、今回の場合は違う。ユウののリサを迎えに行ったら、資料が風に飛ばされ、その先でダチョウが居て、そのダチョウに付いて行ったら 3 人と合流できた という流れなので、そこにはドラマも何も起こらない。ぶっちゃけただの尺稼ぎにしか観えない。それなら、ユウちゃんが何かしら頑張ってどうにかするていう方が観たかった(主人公が行方不明になるけど)。

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一応、会場の方では何らかの対応をしてる様子が描かれる。しかし、そちらの方も結局はステージパートに入ってしまうので、苦もなく尺を潰せてるように思えてしまう。もっとこう、裏でバタバタしながら壇上ではビシッとトークなりダンスなりする姿が観たかった。

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時間潰しの最後を、薙刀のリンゴ斬りっていうシュールな絵面で締めたところだけは、それだけ切羽詰まってるんだなってことが変に実感できてよかったんだけど。

 


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似たような構造のお話に『フレンズ!』 36 話がある。多くのアイドルが集まって、何かしらのイベントをやって、出演者のうちの一部が遅刻して、それをどう解決するのかって所にドラマが生じる、という点で大枠は結構似ている作りとなっている。が、その中身のドラマの作り方には雲泥の差があると感じてしまう。

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今回のユウののリサの役割を、『フレンズ!』 36 話では Baby Pirates が担っている。BP が開場に間に合わないと知ったみおちゃんは、周囲に指示を出し、演出や構成を変え、そしてももねちゃんの乱入までも利用する。このお話で凄かったのは、これらの描写が突拍子のないものではなく、みおちゃんの指揮力もももねちゃんの存在も A パートできちんと尺をとって描いていたという点だ。それだけに留まらず、エピソード全体のテーマがマルチスペクトルコーデに集約され、ステージパートへと繋がるという構成をしており、かなり完成度の高いお話となってる。一つ一つの要素・描写・エピソードを A パートで丁寧に描き、B パートではそれらを連動させながらお話を推し進めて、全体としてメリハリの効いた面白いドラマを描いていた。

こういった点から、今回の『オンパレード!』 20 話と『フレンズ!』 36 話は似たような構造をしながらも、クォリティに大きな差があるように感じた。お話の意味としてはご当地アイドルを描くことが第一であり、『フレンズ!』 36 話の様な "作品全体の中で大きな意味を持つお話" ではないってことは理解している。お祭りムードを上げながら『シリーズ』の歴代のロコドル達を描くことが出来れば、それだけで目的は達成されたような回なので、そこまで真剣に考察すべきじゃないのかもしれない。それでも、そこはわかっているんだけど、どうしても比較したくなってしまったのだ。構造は似ているのに、面白さが全然違う(ように個人的には思う)ので……。或いはこれが完全新規のシリーズであれば、参考程度にしか思わなかったかもしれないけど、よりによって過去作から引用が多いオールスター作品、それも『フレンズ!』の地続きのモノだから、より気になってしまったのかもしれない。

 

 

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ステージパートは『恋するみたいなキャラメリゼ』『森のひかりのピルエット』『lucky train !(ののリサ ver.)』の 3 つ。大体予想通りでした。

あとステージを披露していないのは、(ヒカリ・ヒメ・ミヤを除けば)かえでちゃん・まどかちゃん・凛ちゃん・わかばちゃんか。まど凛は次回ありそうって考えると、あとはかえでちゃんとわかばちゃんだ。わかばちゃんはソロがあるのでいつでもいけるとして、そうなるとやはりかえでちゃんがいつ・何の曲をやるかが気になる所。1 年目のステージが使えないとすると、2 年目の『放課後ポニーテール』と 3 年目の『Take Me Higher』(と『魔法のアイカツ!カード』の全員ステージ)しかないわけだけど、『Take Me Higher』は既にコラボステージで消化してしまったと考えると、名誉ぽわプリを復活させるしかないわけだが。どういうふうに自然な流れでステージに持っていくかが気になります。

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ていうか書きながら思ったんだけど、特にご当地要素のない桃井こころちゃんを出すんなら、USA 代表でかえでちゃん連れてきてマジックコラボしても良かったのでは?今回収集されたのって『あかり GEN』と『フレンズ!』がほとんどで、いちご世代は一人もいなかったわけだし。

 

 

 

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というわけで 20 話の感想でした。

「お客さん皆が笑顔になってくれるおっきなイベント」をやりたくなったというのはお話の方向性が観えた感じがするけど、現状でも「ありがとうの気持ちを伝えたい」「ラッキースイーツを作る」の 2 つを放置してるからなぁ……。さあやお姉ちゃんのお話も含めて、その辺を一気に回収していくんだろうか?スイーツは放置されそうな気がするけど。 

アピール以外で話題を呼んだのは、"らきちゃんの星座問題" で。12/7 生まれの射手座という設定にも関わらず、「私もいちごちゃんと同じ魚座なんだよねー」というセリフがあったことで、一部では設定ミスではないかとか脚本のミスではないかとかの声があるようで。 じゃあ私はどう思ったかって話ですが、普通にらきちゃんが勘違いしてるだけで、これ以降の展開でどっか指摘される伏線じゃねえの としか思いませんでした。

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あとは星座についても現状音沙汰なしですね。放置されそうでちょっと怖い。

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次回もまたフェス。多いですね、フェス。その割に舞花ちゃんの参加率は高くないけど。
ここ最近の流れを汲むと、まど凛ノルマ消化の為の回なのかなーって思っちゃいます。
何かしら面白いエピソードが伴うといいなぁ。

追記 20/02/24

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「同じアイドルとして」とわざわざ小春ちゃんに言わせたのは、やっぱ意味があるんだろうか。
同じデザイナーの文脈を持つもの同士として。