アイカツオンパレード! 11 話『ちゃお☆ニューワールド!』感想

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

1 クール目も終盤を迎えて、お祭り感を加速させている『オンパレード!』。
今回は(も?)、らきちゃんの成長物語を一旦脇において、とにかくお祭り騒ぎをやる、そんなお話でした。

 

何分内容がうっすいので、テンションやキャラやステージなどで押し流さなきゃいけないからだ。『Take Me Higher』をこのタイミングで切ってきたのも頷ける。

アイカツオンパレード! 10 話『アイカツ!トップガン!』感想 - アニメ雑感記

お話全体の構造としては 10 話と似たような感じ。
らきちゃん周りや世界線混濁現象関係で大きなドラマがあるわけではなく、
望まれてたコラボを消化していく感じ、とでもいうべきか。

 

 

 

 

内容としては「アイカツ!ニューワールドフェス」が始まったので、楽しく回りましょう、という感じ。

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らきちゃんが何やってたかって言うと、大空虹野コンビと一緒に各校を回りながら、祭りを楽しみながら、色んなドレスを観ながら、ステージをしたくなったという 2 人に対して "コラボフレンズ" を組むように背中を押したり、といった感じ。こういう風に書くと色々やってそうなんだが、祭りを回る所はダイジェストで処理。今回のお話の中で、らきちゃんが何か主体的に学べそうだったのがその部分(各会場でのドレス勉強)だったので、そこがダイジェストになると、そりゃドラマとしては薄味になるのは仕方のないことだ。

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あかり・ゆめの 2 人の背中を押す所は、(今回の話の中では)数少ないらきちゃん主体のアクションだった。しかし、そこに至るまで or そこから先 に何かしら大きなドラマがあったわけではないので、まぁ「仕事したな」くらいしか感想はない。

追記 19/12/17

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ストーリーと関係ない所でいえば、アイカツ!ニューワールドフェスのテーマである「新しい扉」をらきちゃんがココぞとばかりに口にしていたのは、なんだか主人公っぽい気がした。筐体の販促ってわけじゃないけど、特定のワードを主人公が口にしてると、そこそこ頭に残る。

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ただ、同じシーンで PP が目立ったのは良かったと思う。殊 "2 人" であることに関しては、他のどの作品・どのアイドル達よりも太い文脈があるのが強い。(描写が伴っていたかどうかはともかく脚本上は)『ジュエル』でアイビリーブのキューピッドを務めたという実績もあるのも大きい。PP にしかできない、PP らしい役割で、良い描写だったと思う。

追記 19/12/17

『ジュエル』本編中の PP 描写はどうだったかというと、ただイチャついていただけに思えた。

アイカツフレンズ!かがやきのジュエル (51-76 話) 感想 - アニメ雑感記

またまたまた『ジュエル』の話で恐縮ですが、イチャイチャするにしても今回のような方向性であれば、"導く" 的な要素を出すことも可能だったはずなので、また色々違っていただろうなと思います。

まぁ何にせよ、今回のこのシーンで何もしなかったら PP の存在意義が本格的にやばくなるところだったので、そこを回避できたのは本当に良かったです。と同時に、やはりらきちゃんに相方がいない現状だと、PP の強みってどうやっても活かせないんだな、ということも強く実感しました(みおちゃん個人ならデザイン方面がまだあるけど)。

 

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らきちゃんの活躍を押しのけて描かれたのが、DA での "ロックステージ" にまつわるアレコレの描写。特に「"ロックとは○○" 山手線ゲーム」はアホ可愛らしくてよかった。内田永吉さんの "名言" をさらっと持ってくるのも、あざとさや狙いすぎ感がなくて個人的には好み。名前を出したり、登場させたりがダメってわけじゃないんだけども。こういう風にさらっとした引用の方が、情緒がある気がする。

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ちと悲しかったのが、ユウちゃんがそこそこ蚊帳の外だった所。そらセイラ・ローラと比べたら決してメインキャラとはいえない立ち位置だったから、そこに割く尺が限られて来るのは仕方ないんだけど。ましてや今回は主人公勢が全員本編に登場するお話で、今まで以上に "キャラの渋滞" が起きていたし。

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キャラの渋滞に関連したことでいえば、今回ダイジェストで描かれたコラボが今後も見られるのかどうか問題がある。例えば、凛・みなみ・ゆず・ハルカ・ミキ・舞花(・デーブ先生)のダンス勢の絡みとか、これでノルマ消化で今後は特になし とかなっちゃうんだろうか。そうだと結構悲しい。

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桂ミキさんがくっっっそかわいかったのはよかったんだけど。

追記 19/12/17

お祭りに関して、どうでもいいことを。

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スターハーモニー学園 → コラボフレンズステージ
四ツ星学園                   → ムーンステージ
ネオヴィーナスアーク → ダンスステージ
ドリームアカデミー    → ロックステージ
ということで、スターライトでは何をしているんだろう?現クイーンが外に出てるけど誰が仕切ってるのだろう?次回わかったりするんだろうか。

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NVA を初めて観たあかりちゃんのリアクションが大好きです。

 

 

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ステージは『Sweet Sp!ce』『1,2,Sing for You !』『Future jewel』の 3 つ。

 

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新規ステージは『Future jewel』。
今回のステージ観て思ったのは、ひょっとして『オンパレード!』新規ステージは、"『フレンズ!』系の演出をベースとしてるものの、全体的なエフェクト量は抑えに来てるのかな?" ということだ。『ジュエル』までだとターンやステップのたびに何かしらのエフェクトを入れていた印象があるが、『オンパレード!』ではカメラワークが決めに来た時以外は結構大人しくなってる気がする。 

肝心の『アコガレカスタマイズ☆』のステージは、エフェクト多めで『フレンズ!』よりかな?といった感じ。ただターンとか腕の振りとかのエフェクトは多少自重してるっぽい。

アイカツオンパレード! 7 話『かがやく三つの太陽』感想 - アニメ雑感記

そう考えると、『君の Entrance』や『アコガレカスタマイズ☆』で思ってた以上にエフェクトが少なかったことにも合点が行く。それでも『スターズ!』1 年目くらいまでよりは全然賑やかな画面なんだけど、太陽やオールジュエルなんかと比べると大分落ち着いてる印象だ。個人的にはもう少し抑えてもらって、カメラワークの抑揚で勝負して欲しい気持ちはあるが。とはいえ、バランス的には結構好きなバランスだ。

 

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"桜庭ローラ" は『スターズ!』ファンにとっては特大の感情爆弾なのだ。ある意味、"虹野ゆめ" 以上に感情を動かしうる存在なのだ。なので、"世界線移動のチュートリアル" であったある種 "軽い話数" である 2-3 話で、桜庭ローラという切り札を切って欲しくなかった。みおちゃんと絡んでる時のゆめちゃん辺りに、仄めかしセリフを吐かせるのはありだったかもしれないが、少なくとも画面に出す時ではないと思っていた。だからこそ、ローラ再登場のエピソードはとても重要になってくると思う。大切にやって欲しいなぁ、と思う。

アイカツオンパレード! 4 話『感じちゃお!アツい風』感想 - アニメ雑感記

まぁ限られた工数の中で流用すること自体は仕方ないと思うんですが、如何せん一年目序盤のステージなので、『星のツバサ』以降全く成長してない感じがしてしまって……。

アイカツオンパレード! 3 話『マーメイドはとつぜんに』感想 - アニメ雑感記
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そんでまぁ、『1,2,Sing for You !』と "桜庭ローラ" についてである。
上記の引用を観たら察して頂けるかもしれないが、個人的には割と最悪に近い再登場となってしまったのは否めない。お話の部類としてはかなり軽く、劇的な再会もない。ていうかゆめちゃん以外の 3 人は出てこない。挙げ句披露されたステージは、あこちゃんの時同様、"リボン型オーラ" のステージだ(正確にはリボン型→展開型へ覚醒したステージ)。3 話の感想にも追記したが、ローラはリボン型から展開型への覚醒に加えて、火星のツバサ入手時に更にもう一段階オーラを進化させている。大人の事情だってことは勿論理解しているんだけど、このステージの後でゆめちゃんが何を言おうと、上滑りしてる感じがしたのが痛かった。 

hm-htn.hatenablog.com

 

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ステージ以外の部分に関しても、塩梅が難しい所だとは思う。余りゆめちゃんやローラの感情に寄ってしまうと、それは『オンパレード!』ではなく『スターズ!』になってしまうためだ。7・8 話のように、過去作キャラ(いちごちゃん) + らきちゃん のみにフォーカスして集中的に描くことができたら、それなりのお話を紡げたとは思うんだが、残念ながら今回のお祭り感はそれを許してくれる舞台ではなく。

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そこを踏まえると、ゆめとローラ(+ 3 人)の感情を描きつつ、らきちゃんも絡ませるってなると、そら難しい。ローラがアドバイスを出せそうな所といえば、やはり "個性" にまつわるところだろうけど、らきちゃんはそこで悩むタイプではなさそうだし、ましてやその文脈だと『大空あかり』という大きなライバルがいる。ていう所からしても、今後のお話で大きな役割を担うことを期待するのは、なかなか難しいのかもしれない。

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ゆめちゃんの表情一発で "わからせる" 描き方なのはいいと思った。ただでさえ尺が限られてるので、ぐだぐだ話をするよりも、そのエピソードを削る代わりに表情だけで "わからせる" ってのは納得しやすい構成だと思う。ただ、それをやるなら、その根拠となるステージに力を入れて欲しかったと思ってしまう。あそこのステージが覚醒前であることが、その構成のロジックをきれいに繋げることへのネックとなっている。

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ちなみに同じようなことがあかりちゃんと 2wingS にもいえる。『アイカツ!』100 話の現場にいたあかりちゃんにとって、2wingS と WM が(いちご単体や Soleil に次いで)大きな意味を持ってることは想像に難くない。ただ今回のステージを観て「前よりもずっと洗練されている」つっても、それ WM に負けた時のやつですよ、ってなってしまう。

ローラと違ってこちらは別に『フレンド』でも 3DCG のモデル的には良かったと思うんだが、そうじゃないのはやはり「ロックステージ」だからなんだろうか。或いはセイラソロという手もあったはずだけど、そうじゃないのは今後別な所で割り振るからだろうか。

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『Sweet Sp!ce』や『1,2,Sing for You !』のステージ自体はめちゃくちゃ好きなんですけどね。

 

 

そんなこんなで、お祭り感・オールスター感の続く『オンパレード!』 11 話でした。

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最後の最後にサプライズとして More Than True を持ってきたのは、劇中の "TOP SECRET" と現実を掛けたメタ的演出としてもかなり鋭くて、めちゃくちゃ効いてたと思います。惜しむらくは該当シーンそのものは、過去作ステージ同様(或いは過去作 ED 同様)使いまわしであったところでしょうか(『アイカツ!』 44 話)。

追記 19/12/17

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シークレットゲストが More Than True だと判明した時の各人のリアクション。
他世界 3 人は当然として、同世界のセイラ・あかり間で反応に差があるのが好き。
ていうかセイラちゃんがかわいい。

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次回はお待ちかね(?)のクリスマス回。
シリーズ恒例であり、特別な文脈がそこかしこにある季節イベントですが、
さてはてどうクロスオーバーされるのか。

可能であれば『アイカツ!』 12 話や 165 話、『フレンズ!』 37 話のような、どっしりしたエピソードがあった上でのお祭り感があるといいなぁ、と思います。

 

 

 

【宣伝】去年作ったクリスマス動画


【アイカツ!シリーズ】We wish you a merry Christmas AIKATSU! Ver.【MAD】