アイカツオンパレード! 17 話『ゴシック☆ウォーズ』感想

f:id:hm_htn:20200202180836p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

待ってました!とばかりに筆を振るわせる『アイカツオンパレード!』。
闇に、黒に、死に、異端に、月に、神秘に、退廃美に酔いしれる乙女達の狂宴!
吸血鬼と、歌姫と、王女と、プリンセスと、氷の華が大集合!
ウサミミもあるよ!

 

 

公式の次回予告を読む限りだと、トンチキに全振りしたお話のようなので、そのつもりで観たいと思います。

アイカツオンパレード! 16 話『輝きのらき』感想 - アニメ雑感記

まぁ、覚悟はしてた通りではある。
トンチキ全振りで、新しい学びもなければ気付きや振り返りもない、ある意味由緒正しきドラマ回だ。なんだけど、正直尺が厳しい(と思う)『オンパレード!』に於いて、この話に一話割く余裕はあるんだろうか?と素人ながら思ってしまう。もしくは尺が限られているからこそ、ゴシック勢を一括処理する為にこういう話を持ってきたんだろうか。

f:id:hm_htn:20200202180947p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

事前に PV でゴシックの集いを入れちゃったけど、いざ始まってみたら扱いきれなかったのでドラマ回にまとめて放り込んだ、という印象を抱いてしまった(ただのオタクの邪推)。

まぁゴシック勢に強く張り付いている "キャラ" という文脈は、らきちゃんには無縁な感じがあるので仕方ないのかも知れない。或いは尺が一年あれば、それこそリリィとローラのような "方向性" のお話に舵を切ることが出来るかも知れないが、それにしたって全員分やるわけにはいかないし。"キャラ" と最も縁の薄いアリシアさんは前回メンターやったばかりだし。そう考えると、まぁドラマ回くらいしかやりようがなさそうではある。

f:id:hm_htn:20200202181229p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

ぶっちゃけエピソードの内容自体は虚無だ。
なので正直書くことはないんだけど、一応描写単位で気になった部分を拾っていきたいと思います。

 

 

 

f:id:hm_htn:20200202181100p:plain
f:id:hm_htn:20200202181118p:plain
f:id:hm_htn:20200202181106p:plain
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

百合姉妹にとっての原点である『かぐやノート』、更にその中枢を成す "月のプリンセス" という "キャラ" にスポットライトが当たったのは良かったな、と思う。ミライさんのプロデュースする映画ってのがどれだけの規模の仕事なのかはわからないけど(クソ B 級臭がプンプンしてくる)、多分作中では大きな仕事扱いされるんだろう。それは寿ぐべきことだと思うので、よかった。

 

f:id:hm_htn:20200202181308p:plain
f:id:hm_htn:20200202181314p:plain
f:id:hm_htn:20200202181319p:plain
f:id:hm_htn:20200202181327p:plain
f:id:hm_htn:20200202181333p:plain
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

トンチキ全振りで進めていく以上、作画が日和ったら全て終わりだ。なので、エピソードの重要性と反比例するように、作画のカロリーは上がっていく。そういう点ではいい作画・いいお話だったと思う。バリバリのバトル描写はキマってたし、らきちゃんのリアクションもいつもより 3 割増くらいだった。

f:id:hm_htn:20200202181402p:plain
f:id:hm_htn:20200202181409p:plain
f:id:hm_htn:20200202181414p:plain
f:id:hm_htn:20200202181419p:plain
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

脚本上、彼女は普段通りのリアクションをしているはずだけど、それだと描写が薄くなってしまう為、そこから少し逸脱して表情を作らせたのはいい演出だったように思う。

 

f:id:hm_htn:20200202181446p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

トンチキを下支えする作画と「劇中劇」というドラマ回特有の脚本アドバンテージがあればこそ、細かい部分は全部吹き飛ばしてしまえる強みがある。その最たる例はユリカ様の「スミレ」呼びだろう。相当な文脈なり描写なりを要求される所だが、如何様な解釈も許容しうる「ドラマ回」の一言で強引にぶっちぎれる。この辺は今回のお題(ゴシック勢揃いドラマ回)を上手く活かした感じだ。

 

f:id:hm_htn:20200202181501p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

今回唯一本筋に関係しうるのは、さあやお姉ちゃん関係だ。
とりあえず連絡取ろうと思えば連絡が取れること・今はまだらきちゃんに会うタイミングでないこと なんかが判明した。"なんちゃって SF" 的には一歩前進ということだろうか(状況そのものは変わってないが)。なんかもうまどろっこしいので、神城パワーで全部謎解きしてくれって思わなくもない。

 

f:id:hm_htn:20200202181523p:plain
f:id:hm_htn:20200202181528p:plain
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

ED はまさかの『森のひかりのピルエット』。
今回、3 作品・4 世代で一番薄かったのが『スターズ!』要素なのに……?と思ったが、単純にこれウサギ繋がりか。にしてもゆめローラ小春誰も出てないのにこの ED はシュールである。

 

f:id:hm_htn:20200202181548p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

内容は虚無ってたけど、お祭り感強かったのは良かったと思います。

 

 

f:id:hm_htn:20200202181652p:plain
f:id:hm_htn:20200202181658p:plain
f:id:hm_htn:20200202181704p:plain
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

ステージは『Have a Dream』『Dreaming bird(リリィソロ)』『永遠の灯』のゴシック 3 連発。

まさかの Checkmate のステージはなしである。マジか。 

f:id:hm_htn:20200202181738p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

「ぽわフワドリーミン」というコラボユニットが既に組まれているにも関わらず、そちらのお話 & ステージは一切せずに、ぽわプリとフワドリをわけて描いたというのは、まぁそれなりに攻めているように感じる。

アイカツオンパレード! 15 話『ぽわ☆フワ♪ドリーミン』感想 - アニメ雑感記

特筆すべきはやはり、「激アツガールズ」や演劇そのものにはほとんど触れず、終始らきちゃんの描写に注力していた点。

アイカツオンパレード! 16 話『輝きのらき』感想 - アニメ雑感記

前回・前々回とは明らかに事情が違う。前回・前々回は「コラボユニット描写を廃した上で他の描写に力を入れた」という形だったのが良かった。しかし今回は(既に繰り返し書いている様に)、内容が虚無な代わりにお祭りに徹した回だ。ならここは素直に Checkmate のステージでよかったんじゃ……?と思ってしまう。予算やスケジュール的にサンメガミとの二者択一だったのかなぁ……それなら仕方なく思わなくもなくもないが。

『Have a Dream』『永遠の灯』については特に書くことないので省略。

f:id:hm_htn:20200202181825p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

『Dreaming bird(リリィソロ)』に関しては、最早何度目の指摘になるかもわからない、「なんで一年目のステージを選んだんだろう」って点だ。『スターズ!』ステージに於けるオーラ表現の矛盾の解消はもう諦めているけれど、純粋な疑問として気になる所ではある。今の所二年目が採用されたのは、

ゆめ …… 髪型が違う為当然
真昼 …… ?
小春 …… 一年目にステージがない為当然
NVA …… 同上

こうしてみると真昼ちゃんが例外的に感じる。

f:id:hm_htn:20191020232051p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

真昼ちゃんが二年目ステージを披露したのは 2 話だったが、あれは「真昼ちゃんのきれいなドレスに惹かれるらき」というお話の流れだったので、彼女が Romance Kiss を受け継いだ後のステージであることが望ましかったということだろうか。

f:id:hm_htn:20191024010812p:plain
f:id:hm_htn:20200202182021p:plain
f:id:hm_htn:20200202182026p:plain
f:id:hm_htn:20200202182031p:plain
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

ひめ先輩が今後ソロで歌う機会はあるんだろうか。『星のツバサ』ではソロがなかったので、あこちゃん同様必然的に一年目からの選出になるわけだが、一年目で一番凄い(と思った)ステージは当然ながら S4 戦終盤 49 話で魅せたモノだ。ただあのステージは途中でゆめちゃん他当時の歌組の子たちのリアクションショットがインサートされているので、そのまま使うことは出来ない。どうにかして小手先で編集するのか、当時のデータがまだ残ってるとしてその部分だけ作り直すのか、元々インサートなしの完全版があるのか。などなど、気になるところではある。

そもそもひめ先輩のソロステージがあるっていう仮定の下での話なので、妄想でしかないんだけど。

 

 

 

f:id:hm_htn:20200202182153p:plain

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

というわけで、『オンパレード!』 17 話の感想でした。

f:id:hm_htn:20200202182213p:plain
f:id:hm_htn:20200202182218p:plain
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

次回は小春ちゃんに瀬名くん、そしてみんな大好き風沢と、デザイナーがゴロゴロ登場するようで。
メインストリームにガッツリ乗りそうなお話っぽいので、楽しみにしたいと思います。