Web アニメ アイカツオンパレード! 2 話『ノエルドリーム 後編』感想

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO


ノエルちゃんの元にも遂に訪れた『シリーズ』の伝統行事。
文字通り通り立ちはだかるその壁は、彼女に取っての『スタートライン!』でもあって。
一足先にスタートを切って、今は遙か先を行っている、
ライバルと呼ぶにはかけ離れ過ぎてる存在に何を思うのか。

 

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そんなこんなな Web アニメ第 2 話。らきちゃんもいるよ!

 

 

 

一応サブタイに前後編って付いていたり、時間の使い方やステージパートの有無なんかを見ても 2 話 1 セットとして考えるのも全然ありだとは思うんですが、エピソードの内容的には一話完結色が強い気がして。

Web アニメ アイカツオンパレード! 1 話『ノエルドリーム 前編』感想 - アニメ雑感記

一応前後編となってるが、音城姉妹の描写に注力した前編と違い、この後編ではあかりちゃんとの関係性にも目を向けている。1 話の感想に書いた「独立性」や「一話完結色」ってのはこの辺りに起因している。
とはいえ、2 話でもセイラちゃんは良い役割を貰ってるんですけどね。

 

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作中での出来事は大きく 2 つに分かれていて、一つが「世界のどこかに行って Go」という番組のオーディションで、もう一つが筐体の舞台にもなっている「ドリームスクールグランプリ(DSG)」に関するアレコレだ。今後これらが物語の両輪として動いていくのか、それとも番組の方はここで終わり、3 話以降は完全に DSG に舵を切るのかはわからない。まぁ 1 話 10 分の月 1 配信で 9 月までと考えた場合、そこまで寄り道できるとは思えないので、DSG だけに絞る感じはするけど。

ただ、今回に関して言えば、メインは「世界のどこかに行って Go」の最終オーディションの方だったと言えるだろう。DSG の方は最後に各校のメンバーを発表しただけだったし。

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んで、そのオーディションの内容というのが、最早説明不要の崖登りである。
面白かったのは、その前に天羽先生を訪ねるシークエンスで一度崖キャンセルをしている所だ。そういやセイラときいちゃんも崖キャンセルにあったなぁ、とか思い出した(あの時はセイラ・きいが登ろうとして、あおいちゃんがエレベーターを指摘していたが)。あと、オーディションが始まる前にも私達が忘れかけていた「崖登りは危ない」という常識でもって殴ってくるのがいい。崖を遠ざけようとしている感じがするし、だからこそそこから踏み出すノエルちゃんの一歩がとても大きく思える。

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先を登るあかりちゃんの姿と、それを見上げるいちごちゃんの言葉に背中を押され、崖を登り始めるノエルちゃん。この辺りの描写はまんまノエルちゃんの『スタートライン!』に関わるところなので深堀りしてもいいんだが、個人的にはどうしてもその先にある、あかりちゃんとの関係性に目を向けてしまう。

 

"音城ノエル" を置き去りにした『アイカツ!』には一つの歪み(というには少々言葉が強すぎるけど)が生じていた。それはノエルちゃんとあかりちゃんの(アイドルとしての)距離感であったり、年下のまど凛世代が上がってきていたり、といった部分だ。『アイカツ!』は学園モノとしての色合いも強く、学年による年功序列システムが結構強固に存在していた。このシステムは『スターズ!』まで続いていたわけだが、『フレンズ!』でそれを取っ払うことが出来たのは、あいねちゃんというコミュ力モンスターがいたおかげだろう。

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アイカツ!』的年功序列システムから、半ば弾き出されていたノエルちゃん。彼女の視点から観ると、大空あかりというのは実に面白い立場の存在だ。同い年なので同じ階段を上がっている可能性もあったはずだが、それがいつの間にか遥か彼方の先にいて(その道程は誰よりも私達自身がよく観てきたものだ)、とてもじゃないが同じステージにいるとは言えない。だからこの Web アニメでは(或いは『オンパレード!』本編でも)、彼女の隣りにいるのはあかりちゃんじゃなく、年下でかつ『シリーズ』の末っ子であるらきちゃんなのだろう。

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アイカツ!』 100 話では、同じ様に "次世代の可能性" みたいな感じで扱われていたノエルちゃんとあかりちゃん。それがいつの間にかとんでもなく差が開いていて、ノエルちゃんから観たあかりちゃんは尊敬の対象になり、横に並び立てるような存在ではなくなっていた。だからこそ、ノエルちゃんをそのステージに(多少無理矢理にでも)押し上げるための儀式、この Web アニメはそういう側面もあるのかもしれないと感じた。

あの崖登りを観ながらこういったことをぼんやりと考えていたわけだけど、いうてその行き着く先が記憶に残るのか残らないのかよくわからない着地点 てなると、結構悲しいなぁとも思う。

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後崖登りの作画に "熱さ" が感じられなかったのは残念だった。何だか平面的で、岩肌をガッと握りしめたり、つま先をグッと噛ましたりする感触が薄かったというか、するすると登ってるように感じた。

 

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そして最後に DSG に出場する各校のメンバー発表。
DF 編成・SLQ 編成・S4 編成 なんかは豪華さがわかりやすくて好き。
セイラやエルザの居ない DA・NVA はハンデ戦みたいになってるけど、SL だっていちご・美月なしだしな。
とはいえその代わりに入るのがノエルちゃんかアリアちゃんかっていうのは、大きな差だろうが。

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SH は、本気でベスメン選ぶなら out あいね → in ミライ だろうか。

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歌組 2 人はいいとして、ラスト 1 人が真昼ちゃんだったのはよかった。『スターズ!』一年目で非歌組でオーラを覚醒させた唯一の存在だったし、"星のツバサ" を手に入れたのも最初だったし、アイカツ!ランキング決勝戦にもゆめちゃんと共に選ばれてたし。何だかんだ個人の実力は高めに描かれてる。

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アイカツ!』勢に関して。
アイカツ!』で最後に確認されたランキングは『いちごまつり』の時のものだけど、それを観ると 6 位おとめ・ 7 位マリア・9 位そら でさくらちゃんは 11 位以下となっている。で、SLQ になって一年経つか経たないかくらいのあかりちゃんの順位もどこかその辺だと思われるので、何だかんだ DA 勢も結構強いのである。

あとこれは本編には関係ないんだが、無所属チームもあればいいのになぁ、て思う。みくる・ローラ・ひびき みたいなメンツが殴り込んでくれば面白いのになぁ、とか。

追記 20/04/30

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天羽先生、『オンパレード!』時空だと結構な仕事量こなしてるな、と思った。
・いちごちゃんの新ドレス
・ノエルちゃんの新ドレス
・エンジェルシスターズのドレス
・らきちゃんの指導

 

 

 

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ステージパートがなかったので、以上で 2 話の感想は終了です。

自分で読み返してみても、何が書きたかったのかよくわからん文章になってしまったけど、まぁいっか。
今回のお話で "あかりちゃんとの関係性をどのように料理していくのか" というのが気になったので、
そういう所をガリガリ描くような作品になるといいなぁ、と思います。