Web アニメ アイカツオンパレード! 3 話『開幕!ドリームスクールグランプリ 前編』感想

訂正 20/05/31
タイトルずっと間違ってた……。訂正しました。

訂正前:『ノエルドリーム前編』 → 訂正後:『開幕!ドリームスクールグランプリ 前編』

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

ドリームスクールグランプリが開幕しますよ!っていうお話。

アドリブにテンパり、フォローされて、自分の不甲斐なさを実感し、落ち込み、励まされ、
ドレスから力を貰って、立ち直って、見事勝利!
といった感じでとてもわかり易いお話でもある。

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

大切な所・コアになる部分を逃さずキチンと描きあげ、エピソードを作ってるのは素晴らしい事だ。
しかし一方で、またまた尺問題が立ちはだかる。
『オンパレード!』本編はオールスター展開による圧迫だったが、
この特別編では一話の尺の長さ・全体の話数が物理的に足りたいという、また違った尺問題があって。
てうかお話の進め方で幾分かは解消できるあちらと違い、こっちは物理的なリミットが決まってるので、
これ以上を望むことが出来ないんだよな。そういう意味では、寧ろ寛容にもなれますが。

 

 

 

ドリームスクールグランプリ(DSG)のルールが、やたらと競争色強めなのが面白い。てっきり 3 人によるステージの段階と、代表のソロステージ 2 段階に分けて、何かしらポイントやらなんやらで競うのかと思いきや、3 人でのステージは実質校内予選という。マリアちゃんは「仲間でありライバル」「応援するけど負けない」と言ってたが、ぶっちゃけ混じりっけなしの競争相手だ。

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

それを受けてのステージ前の直撃インタビュー。アドリブ的展開に弱いってのは新人ぽいし(それでもセイラなら上手くやれそうだが)、そこをお姉さん 2 人がフォローしてくれる頼もしさもいいし、そのフォローを受けて自分の不甲斐なさ・情けなさに落ち込む っていう流れもまた王道な展開だ。

『オンパレード!』本編の 11-12 話にノエルちゃんのステージがなかったことや、ニューワールドフェスは統合直後だったことを考えると、まぁそれ以降と考えるのが無難だろうが、

Web アニメ アイカツオンパレード! 1 話『ノエルドリーム 前編』感想 - アニメ雑感記

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ちょっとだけ気になったのは、こんな基本的な取材にも対応できないのに、本編で巨大イベントの総合 MC を務めていたことだ。しかもわかってる範囲でも結構無難にこなせていたし。今回のお話で少し成長した結果あの MC に繋がったとするなら、ニューワールドフェス(NWF)の方が DSG より後だったんだろうか。でも NWF って「せっかく世界線統合したんだからチガワクなイベントやろうぜ!」ってコンセプトから端を発してたはずなので、その前に DSG みたいな大イベントあるのは、整合性取るのキツイ気がするんだよなぁ。

ありそうなのは、NWF 企画 & 発表(TV 10 話)→DSG 予選(Web 3・4 話)→NWF 本番(TV 11・12 話)→DSG 代表戦(Web 5 話以降?)っていう流れだろうか。或いはもう普通に NWF の時は何も気にせず出来ていたが、成長がリセットされて特別編に突入したのか。

 

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さて。
先述の通り、エピソード的に大事な部分はしっかりと描けている。が、それはあくまで骨格がしっかりしているというだけであって、その肉付けは足りないように感じた というのが正直な感想だ。もう 1 話くらい使ってくれていたら、或いは TV アニメと同じ尺でやれていれば、落ち込む所・思いを受け取る所・立ち直る所 等の描写をもっと太らせる事ができて、『スターズ!』10 話みたいなお話になれたような気がする。

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今回のお話で個人的に一番良かったと思うのが、ノエルちゃんが立ち直るきっかけとなったのがドレスだったことだ。やっぱりドレスは "アイドルの味方" なのだ。スクドレ自体も個人的に好きなので、「プレミアムスクールドレス」っていう上位種みたいな名前も好き。

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こういう所で適切な言葉をかけられる辺りは流石のティアラ学園長で、『シリーズ』内でも随一の信頼できる教育者だ。とはいえ「DA 全員の思い」っていうのは(真実なのかもしれないけど)ルーキーに背負わせるには重すぎない……?とも思ってしまう。結局、ノエルちゃんがそれに潰されず受け止められる描写、"皆の思い" を肌で感じるような描写やエピソードが足りないのがキツイ。

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セイラときいちゃんのシーンは恐らくその名残みたいなものではないだろうか。それにしたってこの 2 人は「着たかったけど選ばれなかった人」ではなく「着ないことを選んだ人」だからちょっとズレる感じもする。何かしらもっと、こう、積み重ねられる描写があればなぁ、と思わずを得られない。
何度も言うように、この尺問題は『オンパレード!』や『ジュエル』のそれと違って、お話や設定を少しいじれば解決できる類のものではないので、そこを批判するのはかなりフェアじゃない姿勢ではあるんだけど。

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

最後の最後でノエルちゃんが選ばれるのは、まぁご都合以外の何でもない。なのでそこにアニメなりの理屈を付ける必要があるわけだが、今回はそれを「新人ならではのフレッシュさ」ということにして、それを取材のシーン・その後のそらマリの励まし・ステージ後のエルザの論評 で描いていた形になる。けどまぁ、ここにしたって先に書いた様な描写を重ねることが出来ていれば、「全員の気持ちを受け取る」路線を取ることも出来たんだろうなって考えると、中々歯がゆい。決して悪くはなく、寧ろ限られた尺の中で本当に大切な部分をしっかり拾い上げていて、よく出来ている話数だと思うんだけども。

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どうでもいいけどエルザ様が MC や解説の役割をしてるのは珍しい気がする。ヴィーナスウェーブの時とか、いつもこういうイベントの時は VIP 席から眺めてるだけか、もしくは自身も参戦してるかが多いイメージ。

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どうでもいいことその 2。そらマリの実力は(私の超個人的解釈では)マリアちゃんの方が若干上なイメージ。そらちゃんはデザイナー兼業なのに対しマリアちゃんはアイドルに専念してる・ランキングもマリアちゃんの方が上位・ティアラ学園長から直接スカウトを受けている っていう所らへんが根拠。学園 No.1 アイドル 音城セイラ に挑む 挑戦者 姫里マリア とかそういう同人読んでみたいです(無責任)。

 

 

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『トワイライトエトランゼ』のプレミアムスクールドレス ver のステージ。
エフェクト増し増し。カメラワークも変更。まぁ正直、前の方が好みでした。

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO


イントロ最後の 5 連でショットサイズが変わるところは、そら→マリア→ノエルの連続ショットに変更。
正直、カッティングとしてはかなり平凡になった感じがする。 

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"トワイライト" の名前を冠するように、日の光の表情がサビ前後でがらっと変わる演出が印象的。

Web アニメ アイカツオンパレード! 1 話『ノエルドリーム 前編』感想 - アニメ雑感記

 

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前回のステージで一番好きだったサビ前は、ノエルちゃん→3 人のパニングに変更。
演出に余計な動きが加わったことで夕日に変わったのがわかりづらくなり、こっちも平凡に映ってしまう。

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(編集論的根拠のない、完全に個人の嗜好になって申し訳ないが)それ以外にも平凡なショットが多い印象。
というかより守りに入ったショットに変更されてる感じがとてもした(フルフィギュア~ロングの正面多め)。

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

最後の最後の、この背面は結構好きでした。

 

 

 

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

以上、Web アニメ 3 話の感想でした。

厳しい制約の中で、大切な部分を出来うる限り拾い上げていた、いいお話だったと思います。
一方でリメイクされたステージは、個人的にはイマイチでした。
ただでさえステージを観る機会が物理的に減ってしまったので、もうちょい攻めたショットが観たいです。

次回は続きの後編で、他校の代表が決まる模様。
今までの感じだとダイジェストとか静止画とかで終わる感じだろうか?
他校生との絡みが観られたらいいなぁ。