アイカツフレンズ! 24 話『ライバルはフレンズ!』感想

24 話 ミライ他 自撮り

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

アイカツフレンズ! 24 話。

RM の挨拶回りその 2 ってわけじゃないけれど、RM と LMT が繋がる回。
ラインとしてはミライ-さくや・カレン-かぐやという形。
まだ生まれたばかりのお月様フレンズに、流星フレンズは何を教えてくれるのか。

24 話 お仕事ココがポイント

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舞台は LMT が MC を務めるトーク番組。
本筋とは関係ないけど、今回は「お仕事アニメ」としての要素も多かった。
「お仕事ココがポイント」は勿論、たまきさん・ケンさん・千春さん・針生さんのお仕事が細かく描かれていたり、名もなきスタッフ達の様子も描いてたり。こういう所のしっかりした描写からはリスペクトが感じられるし、彼ら・彼女らがしっかりしてると「アイドルたち」を任しうる信頼感がでてくる。

エピソードの原点にいるのは、バラエティに初挑戦!な白百合さくやちゃん。彼女は映画でみせた圧倒的な演技力でもってして、一気に人気アイドルへの階段を駆け上がった。とはいえ元来人見知りしがちな彼女にとって、トーク主体のバラエティは中々にハード。映画と現場の違いにも困惑する。逆に、勝ち気でグイグイくるかぐやちゃんはそうでもなさそうなのが面白い。

24 話 ミライさんの魔法
24 話 ミライさんとさくやちゃん
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さくやちゃんの中々バラエティに馴染めない感じを、かぐやちゃんは解消することが出来ない。そこでミライさんが魔法を一発ぶっ放し & 確一完堕ハグでなんとかしちゃうのは、凄い "パワー" を感じるな……。ただそれだけに、妙な説得力を感じるのが面白い。言わずもがな、"パワー" はスルメ名曲『アイデンティティ』のステージで増強される。

24 話 かぐやちゃん

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そんなミライさんに対して、或いはミライさんを見るカレンさんを観て、かぐやちゃんは何を思うのか。彼女がアイドルになったのは「白百合さくやの為」だ。「全ては姉を輝かせる為に」という彼女の動機は、『アイドル』としては致命的な欠陥だろう。歴史上には彼女同様、ファンよりも主人のためにステージに立ったアイドルがいたけど、あの子の場合は「スーパーモデル」として培った素地と、そこから生まれる "パワー" があり、その思いを貫くことが可能だった。それに対してかぐやちゃんの場合、さくやちゃんの代理を務めていたことがあるというだけで、アイドルの下地になるようなものはなにもない。だからその思いを通し切るだけの "パワー" もない。

この作品における『フレンズ』という概念は、やはり「2 人組ユニット」という言葉が指す領域から、更に狭い範囲を指しているように思える。その関係性は複雑で、曖昧で、絶妙な距離感にあるものだ。友達であり、仲間であり、ファンであり、ライバルでもある関係。全てを捧げる献身性も、全てを通すエゴもどっちも成り立つような距離感。『フレンズ!』はやはりその距離だからこそ成り立つ感情のキャッチボール(もしくはラリー)を描いてる作品だと思う。恐らく、さくやちゃんがかぐやちゃんに望んでいるのはそういう立ち位置だろう。「歌うことを我慢しなくていい」と「私が輝く為にはかぐやちゃんが必要」という思いをどちらも伝えたのは、そういう事の表れだと思う。でもかぐやちゃんの思いは「全ては姉の為に」だ。そんな 2 人の(潜在化している)すれ違いをカレンさんが見抜いたのかはわからないけど、彼女はかぐやちゃんに「ミライはフレンズであり、ライバル」という思いを伝える。

24 話 カレンさん

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ずっと LMT-RM というわけではなく、PP とのラインも使って更に掘り下げる。「一度ステージに立ったから LMT と PP は対等」「ライバルとは争うものではなく、高め合うもの」この辺りの言葉には、「勝ち負けが全てではない」というカレンさんの考え方を十分反映させつつ、同時に彼女の勝負事へのリスペクトを感じさせる内容だ。勝ち負けが全てではないからと言って、勝つための努力を放棄したらアイドルとしての高みにはいけない。ミライさんに勝った / 負けた で終わるのではなく、少しでもミライさんの上にいく努力を怠らない。(一方でまた、ミライさんの為になることも行うのだろう。PP や HC がそうであるように。) そんな関係だからこそ、『1 + 1 = ∞』となるのだ。

24 話 Love Me Tear

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こんな感じで、割りと濃く「フレンズ論」が描写されていた今回のエピソードを受けて、かぐやちゃんが出した結論は「私がアイカツを頑張れば、お姉さまを無限大に輝かせることも可能なはず」というもの。フレンズは「お互いを高めあい、無限大に輝かせられる」ということは理解したようだけど、一方でまだ「お姉さまの為」という思いがあるんだろうか?正直ちょっとよくわからない。恐らくこれが正解かどうかは、今後の RM メイン回に描かれるんだろう。

それはそうと、相変わらず PP の成長描写を少しでも挟んでいくスタイルはスマートだなと思った。あいねちゃんがピンマイクをつけてあげたり、写真に変顔で写ったり。直前で「はっ!」と気付いてるのがかわいい。みおちゃんの LMT への宣戦布告も中々熱い描写だった。以前と違って「勝ち負けが全て」というわけじゃない、あいねと(或いは HC や RM と)高めあってそこまで辿り着くという意思表示だということは、カレンさんにも伝わっていただろう。