アイカツフレンズ! 2 話『無敵のラブミーティア☆』感想

2 話 LMT

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

アイカツフレンズ! 2 話。

『フレンズ!』界における『神崎美月』ポジションである Love Me Tear が本格的に登場してくる話。
あいねちゃんは今までの主人公のように LMT に導かれてアイドルになったわけじゃないので、ぶっちゃけ関わりが薄い。なので早いうちに顔見せをしておかなければいけないのだ。
まぁ『神崎美月』ポジションと序盤で一緒に仕事をするというのもシリーズでは最早恒例で、美月-いちご・いちご-あかり・ひめ-ゆめ 全て(経緯は多少違うが) 1 日マネージャーとしてその仕事を見てきた。そう考えると今回の 2 人の場合はちょっと変化球だった。

というわけで本編の内容。
無事「アイドル科への編入」が決まったあいねちゃん。1 話感想にも書いたけど、SH 学園は SL や四ツ星と違って、アイドル専門学校というわけではない模様。だから全寮制じゃないし、普通科も存在してる。

2 話 窓
2 話 扉
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そんなあいねちゃんはアイドル科という「みおちゃん側の世界」へ足を踏み出すわけだけど。冒頭のカーテンを開けて朝日を浴びるシーンや、「よし!」と気合い入れて扉を開けるシーンなどは、わかりやすい描写。でもこういうのしっかりやってもらうと安心する。アイドルの世界はキラキラ輝いているのだ。

そんなキラキラ輝く世界で手を引いてくれるのは、あいねちゃんを引き込んだ張本人であるみおちゃん。みおちゃんに連れられて案内を受ける中で、今後キーになりそうなキャラもちらっと顔見せ。

2 話 みおちゃん

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この「みおちゃんがあいねちゃんに説明や手ほどきをする」という構図はこれから先も出てくるが、視聴者はあいねちゃん同様(少なくとも『アイカツフレンズ!』における)『アイカツ!』のことは何も知らないので、設定をスムーズに飲み込む為に役立つ構図となってる。
そんなみおちゃんに連れられて辿り着いたのは、マネージャーの円城寺たまきさんの部屋。シリーズでもトップクラスに珍しいですよね、マネージャーキャラ(月影ほのかさん)。そしてデザイナー兼スタイリストの蜂谷千春さんと、メイク兼レッスンコーチのケン・マユズミさんとのご対面。『アイカツ!シリーズ』において「大人」の役割はとても大きく重要なので、彼ら彼女らがこの先どの様に関わってくるのかが楽しみ。あとは各種アイテムの支給も最序盤って感じですね。

2 話 アイカツパスとアイカツモバイル

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さて、そんな最序盤恒例の行事を終えた所でみおちゃんは早速お仕事に。2 話なのでもう少し一緒にいるかと思っていたが、お仕事なら仕方ない。アイドルとしてはそこそこの地位にいそうだ(まぁトップアイドル言われてるし)。あいねちゃんも見送り、かと思いきやいきなりお仕事!一発目なのにオーディションも何もなしなのか!?と思いきや、そのお仕事とは LMT のライブ会場のスタッフ。2 話でいきなり裏方に話を飛ばすっていうのは、キチンと足場を固める感じで好み。

2 話 あいねちゃんお仕事(1)
2 話 あいねちゃんお仕事(2)
2 話 あいねちゃんお仕事(3)
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あいねちゃんはテキパキとスタッフとしての仕事をこなしていく。1 話でも率先して実家の仕事なんかをやってた辺り、彼女がただの元気少女じゃないと感じる。そもそもアイドルになった契機だって、「なんでもするよ!」でみおちゃんのお願いを聴いた結果だしな。
会場で仕事を進めてるとみおちゃんと遭遇。どうやら LMT にインタビューをするお仕事の模様。ここでさらっと LMT の紹介、だけどまぁこの時点では「なるほど『神崎美月』ポジだな」と再確認するくらい。キャラの骨格になる部分ではあるが、肉となる部分はこれから先(1 年あるいはそれ以上かけて)の具体的な描写で作っていくからだ。ここの描写もサラッとしながら割りと大切で、どうやらみおちゃんは LMT を結構尊敬してそうなことや、ココちゃんという旧来のファンが一番気になる(であろう)存在が出てきたりする。

2 話 ココちゃん

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既述したが、(どこまで続くかはともかく少なくとも序盤は)視聴者はド素人でド新人のあいねの目を通して物語を観ていくので、当然ながら知らないことばかりになる。そこで適度に説明してくれる存在(紫吹蘭・七倉小春・桜庭ローラ)はどうしても必要になってくるけど、そこに専用のキャラを一人用意した采配が、今後どう物語に影響してくるのか(それとも影響しないのか)、楽しみな点である。
実際にインタビューする前に、レッスン(とみおちゃん達の撮影)を見学。トランポリンでなんか曲芸じみたことやってる……!シリーズファンからすればお馴染みのレッスン、新規視聴者にとっては「なるほどこれがトップアイドルのレッスンなのか……」といった感じだろうか。そしてインタビュー、ついでにあいねちゃんと LMT との初対面。トップ中のトップアイドルで、文字通り雲の上の存在である LMT の 2 人に対しても最初の言葉が「友達になりたい」なのが、なるほど友希あいねというキャラを象徴してる感じがする。あと実際にみおちゃんやあいねちゃんの目を通して LMT を観ると、やはり言葉だけで説明されるよりもキャラが掴みやすい。どちらも言葉や佇まいから「お姉さんの余裕」を感じるし、ミライさんはポップ強キャラ感が満々、カレンさんに至ってはいちご→ひめの文脈を感じる圧倒的な金髪ロングキュート感。この 2 人の実力や人柄がこれから先どのように描写されるか、そしてどの様なキャラクタライズをされるのか、楽しみ。

2 話 LMT ステージ

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その後はみんなお待ちかね、LMT のステージである。このポジションのキャラのステージとしては最早お馴染みである、「一瞬言葉を失うほど圧巻」「主人公の胸に響く」といった描写。お約束だけど、わかりやすい。3DCG 班としても『神崎美月』キャラのステージ作成は流石に気合入ってそう。ある意味、主人公のそれ以上に作品を左右するモノだからなぁ。

そんなこんなで LMT の、トップアイドルの "輝き" を目の当たりにしたあいねちゃん。ある種儀式のような、通過儀礼のようなもんでもありますが、それをきちんと丁寧に物語の形に落とし込んだ、いいストーリーだったと思います。