アイカツフレンズ! 5 話『蝶のように 舞花!』感想

"3 人目" が出て来た、アイカツフレンズ! 5 話。

本作のセクシー担当で、迸る熱さと、お世辞は言えないストレートな性格を持ち、名前の通りダンスの得意な蝶乃舞花ちゃん。冒頭でポップ担当のエマちゃんも顔見せ。
お祭りを「フェス」と呼ぶ舞花ちゃんだけど、やっぱり祭りの持つ「熱さ」が好きなんだろうか。ていうか祭り以外にも何かと「フェス」呼びしてる辺り、やっぱり「熱さ」が基準になってそうではある。
そんな "3 人目" 舞花ちゃんとあいねちゃんが出会うお話。
もう一人の主人公であるみおちゃんが余り前に出てこないのは同じ SH 所属のアイドルとして既に面識があって、"出会い" たり得ないからかな。

見事に自分のブランドをゲットしたあいねちゃんは、その素晴らしさを世に広めたいと思う。そこでみおちゃんに相談して得た答えが「大きなイベントに出ること」。一方でみおちゃんは「LMT ワールドワイドセレブレーションフェス」の MC オーディションに出られなくて残念がっている。「ワールドワイド」で「セレブレーション」な「フェス」か……。「フェス」である以上はあの子も絡んできそうな感じが満々。

5 話 オーディションに挑むあいね

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

ちょうどブランドの宣伝のために「大きなイベント」を探していたあいねちゃんに取ってはピンポイントなわけだけど、しかし相手がデカすぎる感じもするね!しかも記念すべき初オーディションでね!みおちゃんもたまきさんもビックリな感じだが、それでもトライしてみるのが『友希あいね流のアイカツ!』である。それはド新人ルーキーなだけじゃなく、すずねさんやももねちゃんと比べてアイドル事情に疎いことも影響してそうではあるが。ともあれ、開始 5 分たらずで現状の課題に対する解決策を思いつきそれを実行しようとするのは、なんとまぁキュート系主人公らしい推進力だ。ただその解決策がとんでもない難易度なんだけど。

5 話 あいねとみお(1)
5 話 あいねとみお(2)
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

上述したとおり、初めてのオーディションでもなるので、準備段階で色々と説明されることが多い。それをしてくれるのが我らが頼れる先輩湊みおちゃんだ。ES を書いてる際の夫婦漫才っぽいやり取りなんかはすっかり仲良しになった感じがしてよさ。

5 話 友希家

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

友希家での描写をちょくちょく挟んでくるのは『フレンズ!』独自のモノ。寮がないから、気軽に部屋の行き来をしたり、火事や雨漏りが起きたり、寝顔を見たり、ルームメイトと別れたり……といったイベントはなくなってしまったが、その分実家描写が増えた。キャラの関係性を描くのであれば当然寮という舞台装置が合ったほうが色々便利だが、実家を使うとキャラ個人個人の描写は太くなる気がする。

オーディション当日、相変わらず持ち前のコミュ力を発揮するあいねちゃんだけど、緊張してないわけではないみたい。色々空回りしてる感じが中々かわいい。今までならみおちゃんが何とかしてくれたかもしれないんだけど、今回は一人なので流石のあいねちゃんもしょぼん……してる所に舞花ちゃん登場。

5 話 舞花ちゃん

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

「オーディション舐めるな」「しょげてる顔は見てるほうが白ける」ビシッとストレートに言ってのける。強い……。でもこの言葉で「ダメでもともとだったんだし」となれるのがあいねちゃんって感じ。
そして記念すべき初オーディションは最終審査前で落選。「主人公の初戦が負け」っていうとまさかだけど、これまでの『フレンズ!』内の描写からするとさもありなんという感じ。そこで舞花ちゃんと交流。「技術は未熟だけど思いは伝わった」とここでもストレートな舞花ちゃん、なるほどこういうキャラか。あいねちゃんはあいねちゃんで、舞花ちゃん以外にも声掛けをする。

5 話 あいねちゃんと他アイドル

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

この、舞花ちゃんで終わらなかった描写は結構好き。あいねちゃんのコミュ力描写は徹底してる感じだ。

SH に帰ると、たまきさんからご褒美として「別の仕事」を受け取る。この辺りのフォローが抜け目なくて、ただのマネージャーじゃなく子供を導く大人感があるんだけど、一方で「最終審査の日と同じ日(の仕事を取ってきた)」っていうのが面白い。まぁ「ワールドワイドセレブレーション」なオーディションだったしな。

そのご褒美というのはショッピングモールのステージ。あいねちゃん以外にも 2 人のアイドルがいて、中々どうして "新人アイドルの初仕事" 感が出てるな。

5 話 ステージに立つあいね

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

その 2 人もあいねちゃんと同じような立場なのか、お客さんの多さ(近さ)に緊張してる模様。そこで脳裏に浮かんだのは舞花ちゃんの言葉。「自分を出し切ろう。失敗だってぜーんぶ自分。失敗するなら元気いっぱいしようよ」と 2 人を励ます。「お客さんに笑顔をあげられるチャンスを貰った」って言い方も好き。「失敗しないよ」とか「失敗してもやりきろう」じゃなくて「失敗するなら元気いっぱい」ていうのも面白いなぁ。
それを見ていた熱い女・舞花ちゃん。最終審査の会場がわからない(方向音痴)のに、「熱いフェスをやってる」てだけであいねちゃんのステージを観に来る辺り、この子のキャラが見て取れる。再開を果たしたあいねちゃんと舞花ちゃんが友達になるのは、もはやさも当然のごとき流れ。そして友達が困ってたら助けちゃうのが我らがあいねちゃんなので、ここは当然会場まで連れて行く運びに。オーディション会場で助けられたから、今度はこっちのターンみたいな、「情けは人の為ならず」って感じがするのはいいですね。
舞花ちゃんが「お化け苦手」なのはチャーミングな属性。物語のハードルとしては低いけど、登場回でそんなドキツイ課題押し付けられても困るしこれくらいがいいな、今のあいねちゃんの実力で解決できるし。にしても「お化だって私の友達だもん!」は強いなぁ。

5 話 あいねと舞花と八百八のお姉さん

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

あいねちゃんといえば、会場までの道のりを最初から走っていかず、「友達」である「八百八のお姉さん」の力を借りるのもまた独自性ですね(結局最後は走るけど)。

舞花ちゃんとあいねちゃんのお話だけど、ステージは LMT で、舞花ちゃんのステージはお預け。まぁ元々 LMT のイベントだしな……。

5 話 舞花 MC

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

このショットは、あいねちゃんのショッピングモールのステージでの一枚と同じ構図になっていて、カメラの振らし方も同じで、対比になってるように思える。

舞花ちゃんの MC も上々だったようで。というかやっぱこんな大きなイベントの MC は、未だ緊張して失敗も多いあいねちゃんじゃ無理だよね……。そんなこんなで話は終わるんだけど、最後には LMT (特にミライさん)にあいねちゃんが目をつけられたことと、"4 人目" の存在が示されて〆。

次回の 6 話でその "4 人目" の「頼れるお姉さん」が登場するわけです。