ひぐらしのなく頃に業 郷壊し編 其の伍 雑感

本格的に沙都子主導のループが回り始めた『業』郷壊し編。
沙都子のキマってる様子が垣間見える、というかガッツリ描かれます。
その裏で徐々にルールも明かされてきたり。

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©2020竜騎士07ひぐらしのなく頃に製作委員会

 

正直な話、視聴 & ブログ執筆のモチベは下がり始めています。
流石に視聴を止めることはないと思うけど、ブログに関してはわざわざ書かなくてもいいかぁ……的な。
まぁせっかくここまで書いてきたので、ギリギリまで続けようとは思いますが。
ただ、考察ってより感想をダラダラ書いていくだけになるかもしれません(元々雑感というタイトルだけど)。

 

 

 

絶対の意思

それを行えるということは沙都子の精神構造は既に魔女レベルになっててもおかしくないということである。勉強イヤイヤだけでそこまで至れたのなら、それはそれで一つの狂気っぽいので、貫き通すような脚本でも面白そうではあるが。

ひぐらしのなく頃に業 郷壊し編 其の四 雑感 - アニメ雑感記

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©2020竜騎士07ひぐらしのなく頃に製作委員会

ひぐらしのなく頃に』完結から、リアル世界で十数年。
遂に沙都子が梨花の秘密を知ることになった。
"全てのかけら" "100 年" と言ってることから、旧作『ひぐらし』で省略されたカケラ群まで含めて全て観賞したということなんだろう。そしてあの 100 年を経ても尚、勉強をしない・ルチーアには行かないという "絶対の意思"。散々 "動機が軽い" と言ってきたが、実際にあの 100 年でさえ変えられなかったのだとしたら、それは確かに "絶対" に匹敵するものなのかもしれない。傍から見たらどう考えたって、勉強するなり、梨花と離れる決意をするなり、沙都子側が折れた方が早い訳だが、沙都子本人は梨花の心を折ることだけを考えている。その過程で部活の仲間が死んだとしても、カケラ渡りをすれば関係ないという判断なのだろう。そしてそれは梨花賽殺し編で決別した "ベルンカステルの魔女" とやってることは何ら変わりない。てことは、『業』沙都子は(少なくとも精神のレベルに於いては)既に魔女クラスに至ってるということだ。

 

こういうふうに沙都子の行動を追ってみると中々結構楽しい。が、やっぱりどうしてもそのスタート地点・動機の部分が気になって仕方がない。梨花や鷹野が(或いはベアトリーチェや縁寿や右代宮家が)陥った運命に比べると、どうしてもくだらなく映ってしまう。逆説的に、だからこそ彼処まで突っ走れる沙都子の狂気性が目立つ、という解釈は成り立つんだけれども。

 

今回のラムダ側の駒が沙都子だったとしても、それは別に構わない。だけど、この沙都子の延長線上にラムダデルタがいたら、この沙都子の行き着く先がラムダデルタなのだとしたら、それは嫌だなぁと思ってしまう。どうしても鷹野の運命と比べてしまうからだ。両親の事故死、孤児院での虐待、祖父の死、「東京」からの梯子外し、そして滅菌作戦の遂行。これらの障害が待っていたとしても、100 年繰り返したとしても、必ずやり遂げて見せるその様は、まさしく "絶対" であった(※ 1)。だからこそ梨花はそれ以上の "奇跡" が必要だったわけだし、2 人を巡る運命にはどっしりとした重みがあった(※ 2)。そこに匹敵するものが、残念ながら沙都子からは感じられない。これが祭囃しの延長じゃなく、皆殺しの延長だったらまだわかるんだけどなぁ……。

とにかく、ラムダデルタの格が落ちるようなことだけは避けて欲しいなぁ、と思う。

※ 1 , ※ 2

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©2006竜騎士07ひぐらしのなく頃に製作委員会・創通

これを単独で突破し得たのが、"園崎のやべーやつ" "雛見沢 No.1" こと園崎詩音ちゃん。
だからこそ彼女は別格なのだ(結局ルール X には屈してしまったが)。

 

 

古手梨花」に言及するフェザリーヌ(仮)

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©2020竜騎士07ひぐらしのなく頃に製作委員会

うみねこ』のフェザリーヌはベルンカステルのことを "猫" と評していた。
『業』のフェザリーヌ(仮)は、明言こそしてないものの、明らかに "猫" = 古手梨花 という文脈で使っている。
仮に "(仮)" が本物のフェザリーヌなのだとしたら、(少なくともフェザリーヌの中では)梨花 = 猫 = ベルンカステル と見なしてる可能性が濃厚ってことだし、そもそもフェザリーヌがベルンカステルではなく古手梨花について言及すること自体が珍しい(『うみねこの』キャラだから当然だけど)。そういう意味で、今回のフェザリーヌ(仮)のシーンは、かなり興味深い内容(というか描写)だった。

 

 

 

 

というわけで。
いつもに比べるとかなり短いですが、郷壊し編 其の伍の感想でした。

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©2020竜騎士07ひぐらしのなく頃に製作委員会

沙都子が魔女さながらの倫理観ぶっ壊れプレイングをしているのは中々面白かったです。 

それと未だ(猫騙しまでの)『業』ループが始まったようには思えない。普通に祭囃しっぽいのを経ての中学~高校みたいだったし(鷹野が改心していない)。てことはあのループに突入する為の仕掛けが、少なくともあと一つ以上はあるわけだ。それが沙都子の行動によるものなのか、フェザリーヌ(仮)の影響なのか、はたまた全く別の要因なのかはわからないけど。

ひぐらしのなく頃に業 郷壊し編 其の四 雑感 - アニメ雑感記

『業』ループと旧作ループの変更点は、現状の描写だけ観るなら、「旧作ループ知識 + 記憶完全引き継ぎ能力を持った沙都子が裏工作をしていった」という所が最有力だろうか。とはいえ、鷹野の改心は難しそうだけれども(圭一や梨花ならともかく)。