アイカツオンパレード! 14 話『スマイル♪にゃんばーワン』感想

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

あけましておめでとうございます、な『アイカツオンパレード!』。

新年幕開け一発目は、元気と可愛さと賑やかさに溢れたお話。
ポップアイドル多めだけど、だからといって一色ではなく、"バラエティ" を舞台に幅広く可愛い描写。 
らきちゃんの立ち回りに注目すれば、バラエティのお仕事回としても観られる。

世界線統合から季節イベントを挟んでのエルザクエスト消化と一段落ついたものの、お話の次の方向がわからない現状なので、何かしら大きな道標みたいなものが次回で示されるといいなぁと思います。

アイカツオンパレード! 13 話『らきとツバサのドレス』感想 - アニメ雑感記

その一方で、物語の次なる方向性は示されず。お祭り(フェス)自体は終わったけど、しばらくはコラボ重視のお仕事回が続くっていう感じだろうか。デザイン・お姉ちゃん双方のお話を進めながらってなると、今まで同様に苦しい尺管理が求められそう。

 

  

 

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お話の舞台となるのはバラエティ番組。
『星のツバサ』の時と違って新春番組っていうわけではなく、ハリウッドに行ってるあこちゃんの代役という形。ただそれもそのまま代役を務めるわけじゃなく、"楽しさ" を求めて新たに姉妹番組を作っちゃう辺りは、流石の二階堂ゆずの情動主義といったところ。

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あこちゃんがハリウッドっていうと無条件でツバサさんを連想してしまうわけだが、恐らくそっちメインで描かれることはないだろうから、割と虚しさが残る感じではある。妄想とか同人とかのネタにはなるから、その分だけ幸せだと思うべきか。にしてもハリウッドといいパリコレといい、『スターズ!』の子たちは他 2 作と比べてスケールの大きい舞台に進出しがちである。

 

本編の内容としては、(前書きの繰り返しになるが)可愛く元気で賑やかなお話 という感じ。

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冒頭でゆずっとリリィ☆が登場したのでそっちメインで進むかと思いきや、意外や意外、一番らきちゃんと多く絡んだのはニーナちゃんであった。勿論戦場が "バラエティ" であることを考えれば何も不自然ではないんだけど、正直賑やかし出演でも御の字と思っていただけに嬉しい誤算。"バラエティ番組での凄み" っていうのは(トンデモを使わない限りは)かなり描写するのが難しい部類のモノだと思うんだけど、その辺りは自然に描けていたと個人的には感じた。

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寂しいのは "バラエティのお仕事回" としてガッツリ描くことができない点だ。あくまでらきちゃんに注目すればそういう見方もできる回って感じであって、バラエティ番組のことが事細かに描かれたわけではない。この辺はいつもブログに書いている『オンパレード!』の抱える尺問題と、それに付随する "社会との接続の弱さ" が如実に現れた感じだ。

"バラエティ" についてガッツリ描くことはできなくとも、どうせニーナちゃんにフォーカスを当てるなら、もうちっと裏側で彼女のプロ意識的な部分を描いてくれても良かったのにな、とは思わなくもない。だけど、上述の通りこれでも嬉しい誤算だったことを考えると、そこまで思うのは高望みなのかも知れない。あと余りやりすぎても『アイカツ!』 161・162 話のただの焼き直しになってしまうというのもあるし。

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バラエティっていうならおとめちゃんや、お仕事回っていうならひなきちゃんなんかもお話を作れそうな候補になる。ただひなきちゃんは 4 話で既に出ていて、おとめちゃんは次回に絡みの担当を回すって考えれば、ここでニーナちゃんを消化しておこうっていう采配だったのかも知れない(すべて妄想)。

追記 20/01/14

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何度か観返してるうちに、今回ニーナちゃんがフォーカスされた理由もわかった気がする。
今回らきちゃんが得た教訓らしきものは、最後のやり取りにあった「アイカツ!は人を笑顔に、元気にする」「元気はあげる側もめちゃ元気になる」ということであり、またそこから「もっと人を笑顔に、元気にしたい」という決意に繋がっている。そして収録シーンでも繰り返し描かれてる通り、"笑顔" はこの番組の(或いは今回のお話全体の)一つのキーワードとなっている。

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そこで大事になってくるのは『アイカツ!』 161 話だ。そこには、自分を笑顔にしてくれる大好きなアイドルやお笑いのように自分も "誰かを笑顔にできる人になりたい" と思うようになったという "原体験" が描かれていた。つまり、ニーナちゃんは今回のお話にこれ以上ない最適なキャラクターだったわけだ。  

"ドレスやステージにどんな思いを込めるのか" っていうのは、キャラクターの中枢を成すとても大事な要素である為、そこには何かしら足場を支えるエピソードなり描写なりが必要になってくるわけだ。それがなければ「どうしてそういう思いに辿り着いたのか」という部分がわからず、結果的にキャラクターが(或いはお話や作品自体が)フワフワ宙に浮く感じになる。

アイカツオンパレード! 13 話『らきとツバサのドレス』感想 - アニメ雑感記

ほぼゲストキャラのような立ち位置のニーナちゃんでさえ、この様にしっかり足元を固めているのだから、やっぱりらきちゃんにもそういうのが欲しくなってしまう。尺を考えると欲張りなんだろうが。
逆にキャラの根幹となる部分をしっかり固めることが出来れば、そのキャラクターの魅力はぐっと増してくる。ユリカ様しかり、真昼ちゃんしかり、そしてニーナちゃんしかり。

追記 20/01/14
先述の通り、"バラエティでの凄み" ってのは表現する難易度が高い。ただ単に面白いトークをすりゃいいってわけじゃない(そもそも "アイドルの面白いトーク" を自然に描くってのはそれだけで難しいだろう)し、ましてや『アイカツ!』 161 話のように事前準備の部分を描けないならなおさらだ。だから必然的に本番中の、らきちゃん目線でわかりやすい所に、そういうポイントを設けておく必要がある。

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2 人のコーナーが始まった直後のテンションの差、ちょっとしたアクシデントに於ける咄嗟の対応力、そして "滑った" ことに誘導しそれを利用して更に盛り上げる など。特に最後の、自分が敢えて "滑った" 方向にトークを進めて、それを利用して立ち回る姿勢ってのは "お笑いアイドル" である彼女特有のモノって感じがして好きな描写だった。

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らきちゃんが合いの手がてら、一回一回驚き・解説を入れてくるのは、ちと狙いすぎとも取れるかもしれない。ただ、ニーナちゃんの凄さとらきちゃんの学びを限られた尺の中で描かなければならないということを考えると、個人的にはアリかなと思った(そもそもトークの当事者なんだから、何かしらのリアクションがないと気付きがなさすぎる気もしてくる)。

 

その他のことで言えば、(番組のテーマ上当然だが)動物が多く出てきた回で、
まさしく "動物オンパレード!" という感じだった。

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見事(?)スタジオ出演を果たしたのは神崎(夏樹)家のフェレッ太と四ツ星の敷地に住まうホーちゃん。
それ以外にもクイズコーナーでの VTR(画像) に風沢家のパームと、姫里家のエリザベス三世が登場。

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逆に今回出てこなかったメインどころの動物キャラっていうと、ペンネやキャロライン、ミランダ、神崎家の方々、アランとかだろうか。メイン以外だとシャチのトーマスや、子猫のシュガーちゃんなんかもいるけど。

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ちと残念だったのは、番組がアイドルだけで構成されていたところだ。
今回は別に『みんな集まれ!!あこにゃん×2』をやったわけではなく、あくまで『みんな集まれ!!ゆずっとリリにゃん』という姉妹番組をやったわけなので、構成を同じにする必要は当然ながらない。

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なんだけど、『スターズ!』における『あこにゃん×2』という番組は、あこちゃんが 45 話で手に入れたファンの子ども達との絆の延長線上にあり、74 話でも出演者の一人である哲也くんを巡ってのエピソードがあるなど、"子ども" がキーであるあこエピの大事な構成要素の一つなわけだ。なのでそこが外されると、(ほんのちょっとだけだが)少し寂しさを感じた。

繰り返すが、『あこにゃん×2』そのものじゃなく別番組なので、そんなに深く考える必要はないんだけど。
そもそも子ども要素を捌ききれず、"共演してるだけ" になる可能性もあるし。

追記 20/01/14
更に幾つか触れたかったところについて少し追加。

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冒頭のらきちゃんがお参りしていた神社は、『アイカツ!』 64 話にていちごちゃんとセイラちゃん(他数名)が競った福女レースをやってた神社と同じっぽい。今年はユリカ様は寝坊しなかっただろうか。

 

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お待たせしました!と言わんばかりに登場してきたハルカ☆ルカ。少ない出番ながらも、持ち前のハイテンションと圧倒的顔面力による可愛さの飽和攻撃は相変わらずでよかった。これだけ相変わらずポテンシャルを感じるキャラなだけに、『スターズ!』で腐らせてしまったのがとても残念。

 

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「お笑いかアイドルかどっちかにしなさい!」というツッコミをエマちゃんに言わせるのは、エッジが効いてると捉えるか、悪趣味と捉えるか。個人的には好きな描写だったけど個人差ありそうなところ。

 

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"バラエティ" が舞台だからなのかはわからないが、どことなく丸目の白目になる表情が多かった印象。
みんなかわいい(らき多め)。

 

 

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ステージは『個×個』『ミエルミエール』『アニマルカーニバル』の 3 つ。

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『個×個』『ミエルミエール』はどちらも凄く久しぶり感が強い。
『個×個』は足ぶつける振り付けが、『ミエルミエール』はステージギミックが好きです。

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ただ『ミエルミエール』の裏側のお客さん、直接ニーナちゃんを観られるのは B メロだけで、A メロとサビ以降はモニタ鑑賞になってしまうのは、特に不満ないんだろうかといつも思ってしまう。ギミックそのものは好きなんだけどね。モニタがなくほぼ後ろ姿しか見えない『STARDOM !』なんかとどっちがいいんだろう。

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そんで『アニマルカーニバル』である。ゆず×リリィの 2 人でやったのは『スターズ!』 42 話と 98 話の 2 回なんだけど、今回採用されたのは 42 話のほう。ぶっちゃけなんで一年目のステージが採用されたのか全くわからない。今まで散々オーラの違いを指摘してきたけど、それを有耶無耶にするために敢えて一年目から多く採用しているのか みたいな邪推までしてしまう。あこちゃんのソロステージや香澄姉妹 2 人でのステージみたいな、"一年目だけにしかない" ってわけじゃないのに、二年目じゃなく一年目を選んだ理由ってのは何なんだろう?とちょっと気になってしまいました。

 

 

 

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そんなこんなな『オンパレード!』 14 話でした。久々にめっちゃ字数少なくなったな……。

追記入れたら余り変わらず。

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ED にかなり無理矢理『プライド』をねじ込んで来て、これまたびっくり。これから先 LMT 回がないってことなのか、それともその時は『プライド』のステージをして、ED を『Believe it』にしたいってことだろうか?

ともあれ、これで過去作 ED もかなり埋まってきた感じだ。通常 ED で残ってるのは『ヒラリ / ヒトリ / キラリ』『episode Solo』『Bon Bon Voyage !』『森のひかりのピルエット』『Believe it』『Be star』の 6 曲。一応『スターズ!』『フレンズ!』のそれぞれの最終話は『スタートライン!』『アイカツフレンズ!』っていう特殊 ED だったけど、流石にそれらはノーカウントかな?『episode Solo』と『Bon Bon Voyage !』は入れられそうなタイミング(それぞれ 6 話と 9・13 話)をスルーしているので、どういう順番でどういうお話に当てはめていくかには興味があります(今回ので内容スルーっていう前例ができてしまったけど)。

 

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次回は Powa2×PuRiRiN!!! や フワフワドリーマー が出てくるお話。
普通に考えればステージは『Angel Snow』『おねがいメリー』『正義のキモチ』の 3 曲なんだろうけど、ユニット曲を外して代わりにおとめ・さくら・きらら辺りのソロステが来たりもするんだろうか?でもどっちにしろきららソロは『おねがいメリー』になるので、それなら 2 人でやれって話になるかな。ゆめあこ『ハッピー☆パンチ』という超大穴もあるけど(ない)。

追記 20/01/14

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仮にきららソロが来たら『ハッピー☆パンチ』も確定ということになる?

公式サイトによれば次回は "絵コンテ:佐藤照雄" "作画監督:高橋晃" という布陣なので、画面にも期待です。