ひぐらしのなく頃に業 祟騙し編 其の伍 雑感

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©2020竜騎士07ひぐらしのなく頃に製作委員会

思った通りに、或いは思ってた以上に動きがあった祟騙し最終話。
まぁ今までもそうだったんですが、旧作の条件で推理すると完全に話が繋がらなくなってきたなぁ と。
ということで、推理をする上で前提に大きなメスを入れることが不可欠な感じ。
怪しいのはやっぱり入江機関・「東京」・雛見沢症候群・カケラ・ルール XYZ 辺りでしょうか

 

 

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「あんなの……意味がわかんないよぉ!」
そらレナもこう言いたくなりますわ。

このブログの『業』に対するスタンスは、それっぽい仮説をなんとか見つけて披露することじゃなく、
ただ単に自分の思った事を書き連ねてるだけなので、今回もそういう感じで行こうと思います。

 

 

 

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鬼・綿同様、旧作祟殺しとの比較。
とはいえ、途中から明らかに皆殺し編に突入していたので、もう日付け確認くらいにしか使えません。
色分けも面倒だったのでやってません。 

祟殺しから皆殺しへ以降しようとしたら、祟殺し編に於ける綿流し祭以前のスケジュールを大分早めた上で、皆殺し編に移らなければいけない。この辺を踏まえて前回を振り返ると、あの超圧縮はそこそこ上手い作りになっていたんだなと感じる。

ひぐらしのなく頃に業 祟騙し編 其の参 雑感 - アニメ雑感記

祟殺し→皆殺しへのルート変更に関しては、其の参の時の感想に書いた通り、上手く構成されていたと思う。
ただもう最後の結末に関しては、このチャートとか全く関係なさそうなのが実にアレ。

 

 

ぶっちゃけ色々起こりすぎてて、どこから触ればいいのかもわからないので、
とりあえず無難に時系列順に触れていきます。

 

6/18

四回目の陳情の日で、沙都子が救われる日。
まず、出オチじゃないけど、カレンダー演出のない日である。祟騙しの中では 14 日に続いて 2 日目。
ちなみに 6/14 はどんな日だったかというと、知恵が北条家を訪れた日である。今思えばここから皆殺し編に分岐していった感じがあるので、やはりカレンダーがないことは物語上の意味があると考えるべきか?

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児相前のやり取りは大体皆殺し編と同じで、集合する→大石から静止を受ける→園崎家最大支援という流れ。大きく変わっていたのが大石とのやり取りで、公園に移動した上、大石からの物言いがやや高圧的なものになっていた。この辺は皆殺しと祟騙しとの好感度の差に加えて、"北条家の現状" とやらの違いもありそう。

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大石で言えばここでのセリフも気になる所。「(圭一は)正しいことをしてると信じている」「花を持たせる」「茶番に付き合う」等々のセリフは、変更点の示唆とも、旧作セリフの言い換えとも捉えられる。あの規模で集まれば怒られるというのは皆殺し編でもあったことだし、園崎関係者が来るとわかっていれば(これまた皆殺し編同様)圭一達を注意するのは「茶番」そのものであるといえる。一方で、(後述するように)沙都子が虐待されていなかったり、鉄平が既に死んでいたり、或いは(リナ殺しの件等で)遠からず鉄平逮捕がなされるのを知っていたりしても、こういうセリフを言いそうである。この場合は完全にミスリードという形になる。

其の参最後の意味深大石カットや、今回の惨劇の結末等を思えば、ミスリードだとは思いにくいけど。

 

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この日のもう一つ大きな変更点といえば、梨花ちゃんが沙都子を説得する件が失くなってる所である。

が、梨花が本当の意味で決意し当事者となるこのシーンは、皆殺し編がそれまでのお話と決定的に違うことを象徴するシーンなので、安易に切るとは思えない(思いたくない)。

ひぐらしのなく頃に業 祟騙し編 其の四 雑感 - アニメ雑感記

万が一これが物語に影響してくるなら、梨花が電話で説得しない = 沙都子が救出されない ということでバッドエンド一直線にはなる。

ひぐらしのなく頃に業 祟騙し編 其の四 雑感 - アニメ雑感記

思ってた形とは違ったが、前回の改変点が意味があったということだ。梨花の説得を経由せず沙都子救出となった為、梨花達が直接北条家に赴き、沙都子の保護をその目で直接確認するということは出来なかった。結果的に、この時点で沙都子・鉄平・大石がどうなっていたのかはわからずじまい。少しの改変で大きな謎を作り出していて、とても上手い構成担ってると思う。

 

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また、沙都子がそのまま一夜過ごしてるのもおかしな点である。描写やセリフを素直に受け取ると、鉄平逮捕後に入江からの入院の勧めを断り、一人で夜を越して祭の日を迎えたということになる。が、普通は児相なり警察なりが強制的に保護するだろうし、そうでなくても梨花宅や前原家に行ったり、公由家や園崎家が保護するはずではないか。沙都子と大石が共犯関係にあるとか、虐待はなく鉄平は逮捕されず沙都子は電話で嘘をついていただけだとか、或いは沙都子が魔女で何らかの魔法を使ったとか、色々考察の余地がある部分である。

 

6/19

そして運命の 19 日。本編を何度観返してもわからんことだらけの一日である。

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まずはいきなり沙都子のサービスシーン。ここは既にネット上でも言われてる通り、沙都子の体がキレイであることを示す役割を担ったシーンだろう。虐待があったかどうかはわからないが、少なくとも暴行はなかったように思われる。

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六凶爆闘を挟んでの「にーにー」呼びイベント、からの圭一を北条家へ誘う沙都子。誘い文句は「渡したい物がある」。案内された先の部屋で電気をつけた直後に、背後から鉄平にバットで殴られる。その後一悶着あった後に、圭一が鉄平を殴り殺し、沙都子は逃げるように部屋を出ていって、このシーンは終了。

レナの話によると、この後境内に(少なくとも)レナ魅音詩音梨花沙都子大石が集結。セリフを素直に受け取るなら、拳銃で撃たれてレナ以外全滅したということになる。

 

何が起こったのか

ぶっちゃけなんもわかりません。

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とりあえず重要だと思うのは、北条家でのシーンがどこまで真実なのかという点。あからさまに赤みがかった画面から、何らかの幻覚も混じってそうなのは言うまでもない。例えば照明の糸を引いたことでトラップが作動し、それをバットで殴られたと勘違いした、とか。ただその場合は圭一は誰を殴っていたんだ、という話になるけど。或いは沙都子のリアクションも、マジのものなのかどうかわからない。本物のリアクションなら、沙都子はあそこに鉄平がいたこと or 鉄平が圭一を殴ったことのどちらかは予想外だったということになるが、鉄平と組んでいた場合はその限りではない。

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もう一つ気になる点で言えば、血の飛び散り方に違いが観られる所。圭一が食らった最初の一発と、鉄平が食らったその後の数発による違いなんだろうけど、にしても飛散の仕方・飛沫の細かさが違いすぎる気がする。圭一が来る前に、誰かが何らかの理由で出血していたのだろうか。

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何にせよ、ここの鉄平が実在しているのか、誰かを鉄平と勘違いしているのか、それとも全く誰もいないのか で全体の物語が大きく変わってくると思う。

普通に考えれば発症絡みの幻覚だろうが、その場合は圭一の発症が急すぎるようにも思う。旧作祟殺しから圭一が不穏になる部分を徹底的にカットしていた事を考えても、少なくとも旧作基準での発症は考えにくい。となると圭一は発症していない or 発症に新しい基準が出来ているのどちらかだろうか。

 

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大石に関しても同様である。初見では「大石発症からの銃乱射」という感想を抱きがちだが、そもそも大石が発症する理由がわからん。確かに園崎ブラフに一番嵌ってはいるが、旧作ルールでは発症してない実績を積みまくってるのも事実である。この辺からもやっぱり何らかの新ルールがありそうに思えてくる。

 

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「あの夜……綿流しの後……古手神社の境内で……大石さんが、いってきて……拳銃を……」

そんでもって、その事を説明するレナのセリフも、なんだか不明瞭である。「いってきて」の意味もよくわからないし(「言」なのか「行」なのかもしくは他の意味か)、「拳銃で」じゃなく「拳銃を」な所も少しだけ引っかかる。山狗(のような連中)と銃撃戦になったとかだろうか。そもそもレナ一人だけ生き残ってるのも不思議だし。皆殺し派生と考えたら、レナも死んだ方が自然だ。

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「レナもループしてるのではないか」というのは鬼騙しから囁かれていた説であるが、今回もそれを補強するかの様なニュアンスのセリフがちらほら。"断定出来るわけではないがどことなく怪しい" という状態がいつまでの続いてるので、逆にミスリードっぽくもあるんだけど。

 

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後、これは本当にどうでもいいことだけど、紅葉が観られるってことは今回は入院期間が長かったんだなぁ、と。どう考えても、頭に一発食らっただけの祟騙しよりも、腹を何回もグサグサやられた鬼騙しの方が重症だと思うんだけど。

 

 

 

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ということで、結局なんもわからんかった祟騙し編でした。
それでも、悟史の存在と北条家周りの設定が確認出来たのは大きかったように思います。
もう散々話題に上がってる事だが、圭一以外が全滅してることは現状の共通事項とみなしていいでしょう。
黒幕候補の様に言われてる沙都子も今の所死にまくってる点は見逃せないかと。
年内最後の放送で特大の爆弾を落としてくる、っていうのはある意味予想通りだったので良かったです。

 

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からの、2 クール目第一話はまさかの『猫騙し編』。
名前から想像されるのは当然ながら、旧作『猫殺し編』。
猫殺しベースだとそんなに何話もやるような内容はなさそうですが、其の壱とついてるのが気になる所。
さて、どうなっていくのでしょうか。