アイカツフレンズ! 62 話『友達かえる♪パーティー』感想

寒い寒いソルベットから、梅雨空が覗く日本へ。
謎のカエル、謎の『24』パロ、炸裂する神城パワー、後輩とのまったりとした時間、そして "導く側" へ。

62 話 RM わかば

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

そんなこんななアイカツフレンズ!62 話。
『ジュエル』としては 12 話目で、これにて第 1 クール終了といった話数。
なので、次回予告といい、シチュエーションといい、かなりテンション上げて馬鹿やって締めのエピソードにするのかと思ったら、意外や意外、割としっかりした RM の成長回でした。

62 話 さくや ビラ配り
62 話 かぐやとわかば
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

ただし、成長度合いとしてはかなり地味め。わかばちゃんやビラ配りを通して、姉妹のコミュニケーションの枠を少し広げようという感じだ。さくやちゃんは人見知りの克服を、かぐやちゃんはもっと周囲との交流を。当然ながら人見知りなんてそんなすぐ治るもんじゃないし、かぐやちゃんにしたって常に姉が自分の真ん中にあることに変わりはない。でも、年齢を重ね、キャリアを重ね、立場は少しずつ(でも確実に)変わっていくわけで。彼女ら自身は今まで意識してなかったのかもしれないが、中等部の子たちからしてみれば RM は PP・HC・LMT らと並ぶアイドルであり、紛うことなき「先輩」なのだ。ついでに高等部の同級生達にとっては、PP・HC と同じ友達・仲間・ライバル。こういう所に目を向けて自覚しましょうというお話、と書くと、まぁ地味な教訓だ。
ただ一方で、こういった "成長" を描くことな大切なことだと思う。どういう方向性に成長させるかは作風に寄るんだろうけど、少なくとも "2 年目" を迎えるにあたって "導く側" へ強くフォーカスをあわせてきた『フレンズ!』にとっては、この方向性は正しい向きだろう。

51 話 PP HC ランニング

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

LMT・PP・ひびきさんはソルベット編でこれでもかと "導く側" としての姿が描かれてきたし、HC も 51 話できちんと "先輩" を務めていた。RM もそういう段階になったということだろう。(姉や妹や友達といった)身内にだけ向けられていた包容力や気配り、優しさや視野の広さを、もっと広く、それ以外の人たちにも。

62 話 針生さん

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

"大人" の "先輩" として針生さんが "導いて" くれたのもよかった。PP が頼もしくなった影響で、たまきさんを始めとする大人ズの活躍が少なくなってたからなぁ。RM の強みをきちんと理解した上で、それをもう一段上に導いてあげようとする、素敵な大人だなぁ、と思った。

62 話 さくやとわかば

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

こういう時に "導かれる側" の代表としてわかばちゃんがいるのは強いなぁ、と思う。顔合わせついでに "先輩" ムーブも修得する展開だ。3 人は、一緒にレッスンをしたり、番組に出たり、オーディションを受けたりするんじゃなくて、パーティーの飾り付けという凄く地味な作業を介して交流するのがなんか好きだ。こういう普段の話運びからワンテンポ落とした所で交流するのは "導かれる側" が出てくる時特有な感じ(あかり・アリアの時もそんな感じだった)。

こういうシチュエーションでは、普段なら PP が頼りになる。あいねちゃんのコミュ力・人脈は今更言うまでもなく、みおちゃんも様々なアイカツ!を経て企画や運営の経験を積んできた。でもそんな PP が不在だったから RM が成長できたってのも面白い。
かぐやちゃんにフォーカスすると、割とグイグイ引っ張る感じが描かれていた。

62 話 エマ イラスト
62 話 かぐや
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

視野が広く気配りが上手い といえばエマちゃんもいるが、エマちゃんが裏方というか潤滑油というか自然と皆を繋いで場を回す感じなのに対し、今回描かれたかぐやちゃんはイニシアチブを握ってしっかりと纏める感じだった。この辺の違いは面白いなぁと思う。かぐやちゃんは "素直に物を言うツッコミ" かつ "どこかポンコツかわいい" という立ち位置だったので、こういうグイグイ引っ張る感じが追加されるのも面白い気がする。

とまぁ真面目に色々書いてみたが、一方でそれなりに "ぶっ飛ばした" 描写もあった。次回予告やサブタイで押していたカエルは、謎の大量発生というだけ。

62 話 LMT
62 話 カレンのペットとカエル
62 話 飾り付け
62 話 カレン ぽたぽた焼き
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

会場の移動先は神城パワーで解決(ソルベットじゃなく帰国後に持ってきたか)。カエルさん達の対処も神城アニマルパワーで。お花の形が途中からケーキになっちゃったり。ぽたぽた焼きにこだわるカレンさん。2019 年になってまさかの『24』パロディ etc... こういったトンチキを全力でぶん回すには偏差値が高すぎた感じがしたが、一方で RM の地味めの成長エピに華を添えるっていうならこれくらいが適量なのだろうか。まぁそんな深読みせずとも、久々に適度にバカらしい描写が沢山あったのは、普通に面白かったです。

62 話 次回予告 カレン?

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

次回からはいよいよアリシアさんのアイカツ!リハビリエピソード始動。
と言いながらもあらすじからも次回予告からもどんなお話なのか全く想像できないぜ!
なんかまたそこそこ飛ばしてきそうな空気を感じますが、さてはてどうなるのか。楽しみです。

 

62 話 スターハーモニー学園

©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO

そういや地味に中等部と高等部の位置関係が描かれてましたね。